Who's Better, Who's Best The Kids Are The Same Yes It Is 16 and Savaged Sleepu Hollow
ザ・フーのシングル曲を中心としたベスト盤。彼等のベスト盤はいくつか出ていてるけど個人的には最初に手にした“ザ・フー”はコレだったし何といってもジャケがカッコイイ!。ロック・アンセム#1「my generation」からスタート。僕の体はイントロが鳴ったとたん即反応してしまう「パブロフの犬」と化してます。リズム隊も良いけどこの曲はロジャー・ダルトリーでしょってのが僕の最近の言い分。#2「anyway, anyhow, anywhere」。2008年のライブ1曲目がコレで震えた。好き過ぎて死ぬんだけど、めっちゃキャッチーな曲なのにバックでは音が爆発しまくってるのがザ・フーそのものを表しているかのようです。#3「the kids are all right」。モッズ・アンセムですが最初はピンと来なかった。メロディは良いんだけどコレなら僕はビートルズで良いと思った。でも歌詞は泣けるしリズム隊に注目出来るようになってからは断然好きになりました。#4「substitute」。大好きな曲。そのパンクな歌詞からもピストルズもラモーンズも愛したこの曲はピート・タウンゼントの一癖あるメロディ・センスの本領発揮!上にいったり下にいたり♪最高です。#5「i'm a boy」もこれぞ初期ザ・フーと呼べるキャッチーなメロディ・ラインとファルセットコーラスが◎◎。#6「happy jack」。おそらくザ・フーの中で1番ポップな曲。めっちゃ好き!僕はこの曲でキース・ムーンに目覚めた。#7「pictures of lily」。一言名曲。彼等の中での1番のパワーポップ#と言えばこの曲がまず挙がりそうだ。カヴァー率も激高。何よりもヘヴィーな音が塊となって押し寄せるのがスゴイ!そしてさらに名ロック#8「I can see for miles」へと流れる。ここら辺がこのベスト盤のハイライトと言えます。タマンネー。#9「who are you」は円熟期の#ですが小品ポップ的なサビなんですけど出来上がりはさすが!ライブでは大盛り上がりです。(キース最後のシングル)。大曲#10「won't get fooled again」。この曲は最初惰性で聴いていたんですけシェパートン・フィルム・スタジオのライブを観た時から頭の中で一気にハジました。ロジャーとピートがめちゃくちゃカッコイイですね!#11「magic bus」はジャム・セッションのようにライブ感溢れる曲。なのでいつでもドキドキが得られる。#12「I can't explain」。ここに来てデビュー曲。キンキーサウンドにバック・コーラス乗っけて悪い訳がない。「you really got me」からピートはこの曲を創って、レイ・デイヴィスは「all day and all of the night」を創りました。って事で。ここから『Tommy』より3曲。アコギのギターストロークでオールOKな#13「pinball wizard」。#14「I'm free」はビートルズの影響を受けたサイケ・ポップ#で個人的にお気に入り。ラスト20秒はザ・フーとビートルズが合わさったかのようで◎。#15「see me, feel me」。『Tommy』を1曲に押し込んだこの曲は2008年のライブでも演ってくれてとても感動的なものだった。#16「squeeze box」はなんだかザ・フーぽくないカントリタッチの曲ですがコレはコレで好きな曲。#17「join together」はブラス・セッッションも効いたシンガロング系のロック#。#18「you better you bet」は大好きなロックンロール#。圧倒的に初期が好きな僕ですがこの曲で最初から後期のアルバムも揃える段取りを持てました。でラストを締めくくるのは大名曲#19「baba O'riley」。このシンセの音聴くと息が苦しくなる。CD発売に際して追加された曲のようですがお陰でまとまりの無いベスト盤がきっちり締まります。90s当時は他に『ザ・シングルス』も出ていたけど初期の重要曲が抜けているので選曲的にも断然こっちですね。 ポール・コリンズ・ビートの1982年2nd。1stも名盤ですがこの2ndにも必聴#潜んでます。早速#1「that's what life is all about」から個人的には殿堂入りのパワーポップ#。1st1曲目が100mならこの曲は200mくらい走りますかね。バディ・ホリーのようなリズムに胸が躍りながらいつも声高らかに「ベイベー!」と叫んでしまいます。#2「dreaming」はポール・コリンズのもう1つの側面である甘いメロディが聴けるミドル・ロック#。この曲はこの時代ならビルボードでヒットできなかったの?#3「on the highway」はブルース的な要素も加え新境地か?サビへの持って行き方はさすが。#4「will you listen」は得意の軽快ポップンロール。若干80sの軽さが覗くけどね。#5「crying won't help」。ちょっと産業ポップみたくなってきた・・曲悪くないんだけどな1stの勢い任せな部分がなくなってきて。。と思ったらタイトル#6「the kids are the same」が流れ出して「キター!!」って。この曲のためにこのアルバムを買ったって良いですね。コレぞビート!必聴の名曲!。#7「trapped」は平凡なポップ#ぽくスタートするのだけど途中でボトムが効いて一気にロック#へと変身する。#8「it's just a matter of time」はニューウェーブで初期のポリスみたいでクセになる。お気に入り。次の#9「met her yesterday」のモダン・ロックぶりもパワーポップとは離れるけどめっちゃイイ曲。#10「i will say you」。ラスト#は軽快に。ほぼユニゾンで攻めてくるサビの盛り上がりは最高です。以上10曲。「that's what life is all about」、「the kids are the same」という2曲のパワーポップの名曲が入っているのですが他の曲はパワーポップの枠に入るにはちょっと違う気もするしこの2ndはむしろニューウェーヴ的な位置づけが妥当かもしれません。曲自体は間違いなくイイので尖った生のライブではこれらの曲の違った側面が覗けそうです。今は1stとの2in1CDが出ているので是非! ロッキン・ホース(1971年)。元23rdターンオフのジミーキャンベルが中心となって結成され、元マージービーツ→リヴァプール・エクスプレスのビリー・キンズリーも在籍した知る人ぞ知るバンド。サイケポップ/ロックバンド、23rdターンオフの延長上と言えますがロック度が上がっているのでパワポ好きにもオススメです。ホリーズとビートルズがコラボしたような#1「biggest gossip in town」でスタート♪ロネッツも顔を覗かす。のっけからの佳曲でテンション上がりますね!#2「oh carol, i'm so sad」はビートルズ「love you to」をパワーポップ調に仕立て直したような曲。サビは初期ビートルズぽさあり。1曲目はキンズリー作で2曲目はキャンベル作。ビートルズへのアプローチの仕方の違いが面白いですね。#3「you're spending all my money」はポールやレイ・デイヴィスの得意とするボードヴィル調の小品ポップ。むしろモーガンレコードにいたフィックル・ピックルと類似しますね。好きです。#4「baby walk out with your darling man」はアメリカン・フォークの影響もありそうな渋いバラード。唄い回しはボブ・ディランから?アルバムの小休止的な曲ですが◎です。#5「don't you ever think I cry」。これは間違いなくネタ元は「don't let me down」ですね。バッドフィンガーやビッグスターを引き合いにだしてもok。シャウトも効いたベタな展開ニンマリしてしまいます。続く#6「yes it is」も同系。バッドフィンガー色は濃いです。ピートハム作と言っても通じちゃう。個人的にはベストトラック◎◎!#7「stayed out late last night」はメロディラインもコード進行もハチャメチャな感じでちょっと沖縄民謡みたいだ。#8「delicate situation」も大好きな曲。“バッドフィンガーを従えたジョンレノン”と言ったら伝わるかなあ。とにかくエモーショナルな曲。#9「son, son」。他の曲で中期ビートルズのサイケさが随所に感じられる彼らにしてはストレートな曲。メロディ・ラインはホリーズぽいけど全体的にはアメリカン・ミュージック。続く#10「golden opportunity」も『Northern Lights Southern Cross』辺りのザ・バンドを感じさせます。#11「i'm trying to forget you」は何故かザ・フー『Who's Next』を感じてしまった。コレはあくまでも個人的な印象ですけどね。「getting in tune」あたりに通じるかなと・・。ラスト#12「julian the hooligan」はピアノによる長めのイントロダクションから持ち味のビートルズ/バッドフィンガーが飛び出すロック#。スライド・ギターとエレクトリック・ピアノが印象的に鳴り捲ってコレがカッコイイです!!。ビートルズ・フォロワーとしての印象が強いですが意外にアメリカンな音がメインでビートルズは味付け側にあるような感じがします。そこが脂っこいビートリッシュさにならない所以かもしれませんね。 シルヴァーヘッド2nd(1973年)。見た目の格好からグラムロックの枠で語られるバンドですが内容は正統派のブリティッシュロック。ZEPとストーンズが混ざったような感じでしょうか。でも音楽的にもブギなT-REX的要素もあるのでB級グラムロックバンドとの文句もカスってはいますね。初っ端#1「hello new york」からスモール・フェイセズ(もしくはストーンズ)とアリスクーパーが合体したようなネチっこいロックンロール#。1stの曲に比べ陽性度ある曲なのでレインボーやキッスみたくノリが良く1曲目にコレって最高でしょ◎。お気に入りの曲です。#2「more then your mouth can hold」は得意とするミドル#ですがやっぱり1stよりも明るくポップな印象。ボランぽいメロディラインもあって◎。でもやっぱスティーヴ・マリオットの声質に近いマイケルの渋クロの声は良い。その声がより引き立つのが#3「only you」のロックバラード。メロディだけとったらジャーニーみたいで十分ヒット狙える。オルガンの音色とマイケルの歌声でソウルフルな感じが出て佳曲に仕上がってます。#4「bright light」は1stに入ってそうなネッチこいオーセンティックなミドルロック。90s以降で言えばリーフとかに近い#。ついつい首を前に振ってしまうリズムが気持ちよい。#5「heavy hammer」もファンク的なノリを持ったロック#。このバンドの売りはやはりこう言ったミドル#。やっぱグラムロックで語ってはいけないかもなー。#6「cartoon princess」はスピードに乗ったノリノリのロック#。でもめっちゃストレートな曲なのにやっぱシリヴァーヘッド節というかちょっと癖にある感じに聞こえる。これがバンドの味ってヤツですかね。この辺はニューヨーク・ドールズと同じ匂いがします。#7「rock out claudette rock out」。これはもう誰もがディープパープル「Strange Kind of Woman」(大好き!)を思い浮かべるであろうリフが印象的。#8「this ain't a parody」も彼等の基本サウンドであるブギがベースのソウル・ロック。上手に方向性変えて行けばプロデュース次第で彼らはワイルドチェリーのようになれたのかもしれない(望んだかは別として)。#9「16 and savaged」は彼等の集大成のような曲。UKハードロック的に始まって→スピードダウンしてのZEP的メロディが聞こえてくる。ちょっと『S.F.ソロウ』期のプリィティ・シングスぽくて好き。以上全9曲、聴けばスレイドやスウィートのようなグラムロックはまったく聴けないのでその期待は裏切るかもしれませんが良質ブリティッシュロックとしては十分な内容。パワーポップ好きには唯一「hello new york」がオススメできるくらいでしょうか。(ちなみに1stにはもっとオススメできる「rock and roll band」って曲がありますが。)ボートラでは1stの中で1番光ってるロックンロール#「rolling with my baby」のシングル・バージョンが聴けます。 ビートルズ・フォロワーの最高峰に位置するスリーピー・ホロウ唯一のアルバム(1972年)。この度やっとの事でCD化されました。聴いた感じでジョン・レノンの「I'm Losing You」や「How do you sleep」の別テイクとも感じてしまう#1「sincerely yours」でひっくり返りました。他のフォロワーのジョンレノン似のレベルの遥か上。驚きの曲だね。続く#2「one time」も大好きなビートリッシュ#!初期ビートルズのシングルを後にアレンジ変えて歌い直したようなね。昔から知っているような親しみやすさが◎。「Golden Slumbers」が始まるかと思わす#3「take me back」は個人的にベストトラックの1曲。バッドフィンガーと初期ビージーズ(「 Melody Fair」「First of May」「How Can You Mend A Broken Heart」辺りの)が混ざったような感動的なスローナンバー。ジョンのソロ作でみせるギターフレーズも随所に聞かれて気持ちの良いことこの上なし。#4「talking out of turn」のイントロや合間でのギターは後期ビートルズから(「The End」かなあ?)拝借してるな。全体的にはブリティッシュな音だけど実はアメリカのバンドって感じがでたメロディ。70sの西海岸サウンドにも通じます。#5「lay it on the line」はジョージのソロ作に入ってそうな佳曲。スライドギターも声もジョージみたいだな。#6「Love Minus You」。これはモロにポップsideの中期ビートルズ。アルバムで言えば『Magical Mystery Tour』の辺。大好物です!#7「lady」がまたマッカメロディ然とした素敵な聞かせナンバー♪#8「roller coaster man」はブラスセッションも従えたロックンロール#。ラズベリーズのようなパイロットのような・・そこかしこにビートルズが散りばめられている。ラスト#9「hades」。今までの曲が2,3分だったのに対してこの曲は6分越えの大作。オーケストレーションと分厚いコーラスも加わってのとても壮大な曲できっと意識してのことでしょう。ポールやエルトン・ジョンのようなピアノ主体ながらもパワフルな展開。アルバムの締めには相応しいですね。CD1枚しか残さなかったのは非常に残念であるし、中心人物のリチャード・ビリーもその後に事を成さなかったのも不思議です。ビートルズ好きはもちろん、ビートルズ・フォロワー好きの方も僕と同じくこのCD化をキッカケにこの素晴らしい曲群をおおいに楽しみましょう!